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春高2026

男子U17日本代表は「戦う集団」になれるか。今夏のU17世界選手権大会へ合宿を重ねる

  • アンダーエイジ
  • 2026.04.03

8月の大会本番へ選考と強化が重ねられる

 

 

「人間性が素晴らしい」と評価も、選手たちへ促すは戦う姿勢

 

 場合によっては、大会本番は昨年とメンバーが大きく変わるかもしれない。夏の時期はインターハイを筆頭に各年代の国内大会が催され、力のある彼らは自チームでそちらに参加することだってありうるからだ。けれども重ねていく合宿の中では「U16アジア選手権を経験している選手が、その姿勢や心持ちをU17世界選手権に臨むチームへ継承してほしい」と笠松監督は期待している。ただし、その口からは物足りない様子がうかがえる。

 U16アジア選手権でも、例えば対戦したイラン、インド、それに優勝したパキスタンは戦う姿勢がみなぎっていました。彼らにとってバレーボールはすでに自分の人生を左右するもの。場合によっては生きるすべがなくなるわけですから、それはもうがむしゃらに勝ちにきていました」

 

 そうした姿勢は実際に選手たちも感じていたところ。U16アジア選手権の3位決定戦で敗れたインドに対して、日本は2日前の順位決定ラウンドで勝利していた。だが…。

 「相手は一度負けていただけに、最初から捨て身で向かってきたと感じました。もうどんどん攻めてきましたから、試合が始まった時点で力関係はイーブンではなかったと思います」(小田切)

 

 油断、疲労、戦術、対応力…。理由を挙げればきりがないが、その経験があるからこそ小田切は「U17世界選手権に向けて徐々に意識が高まるようでは遅いので。常に心がけることを徹底したい」と言葉に力を込めた。笠松先生は言う。

 U17日本代表の候補たちは…、人柄のよさを感じます。人間性が素晴らしい。けれども、アタッカー陣にしても『自分が決めにいく』『勝負を決めてやるんだ』という姿勢はまだまだ足りないのが正直な印象で、チーム全体としても“戦う集団”になれていません」

 

 

合宿への参加メンバーたちへ戦う姿勢を促す様子も

 

 

 合宿でも実戦形式のメニューではコーチ陣から「ゲームは戦うための練習だ!!」というげきが飛んだ。候補選手たちは自チームで主力を担っている、その背景からのジレンマもそこにはある。

 「例えば小西出隼翔(札幌大谷高〔北海道〕1年)や手塚純矢(福井工大附福井高〔福井〕1年)はエースだからこそ、『自分が下手にミスをしてはいけない』という思いから、ゲーム中も乱れたトスを相手コートに置きにいく様子が見られます。ですが、それではスケールがどんどん小さくなってしまう。今の段階で、そしてこれから世界を相手に戦っていくにあたっては、まずは壁にぶち当たるぐらいの姿勢でアタックを打ってもらいたい。そのほうが次につながります。

 たとえ、このカテゴリーで結果を残すことは難しくても、世界を経験して次のカテゴリーに上がったときやステップアップしたときに、選手たちがここで芽生えた意識を失わずにプレーしてくれたらと願っています」(笠松先生)

 

 アンダーエイジカテゴリーは将来的なシニアへつながる取り組みであり、継続的な強化と今ここで結果を求めることを一概に天秤にかけることは難しい。けれども小田切が「U17世界選手権ではメダルを獲得したい」と意気込んだように、大会に参加する以上は勝ちたい思いを持っているのは誰もが同じ。そのためにも戦う集団へと成長し、まずは今夏、世界の舞台へ打って出る。

 

 

 将来の日本代表へ。可能性を秘めた選手たちが研鑽を積む

 

※原稿内の所属・学年は2026年度/写真はいずれも今年2月の第1回合宿のもの

 

(文・写真/坂口功将)

 

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【ギャラリー】男子U17日本代表の合宿の様子(第1回選考強化合宿)

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