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【プレイバック!】木村沙織擁する東レが女子初の3連覇を達成【2009/10シーズンVリーグファイナル】

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  • 2021.02.12

月刊バレーボール2010年5月号掲載

 

2009/10 V・プレミアリーグ女子 会場:東京体育館 日時:2009年4月10日(日)

東レアローズ 3(28-26、25-21、25-16)0 JTマーヴェラス

 

3連覇に挑んだ東レ、レギュラーラウンドを25連勝と圧倒的な強さで駆け抜けたJT。互いのプライドを賭けた魂のぶつかり合いは、心のバレーを掲げ、全員一丸となり戦った東レが劇的な勝利を飾った。

 

胸を借りるつもりで挑んだ東レが粘りのレシーブでキムを封じ込める

 

 まさに圧巻の勝利だった。雌雄を決する一戦、互いのプライドをかけた決勝、JT対東レ。2009/10女王の座に挑む両チームの戦いは、魂を揺さぶる、熱い戦いとなった。

 

 第1セット序盤、キムヨンギョン、木村沙織、日韓両エースの撃ち合いは壮絶を極めた。キムが打てば、木村もまた攻める。息を呑む攻防は、終盤までもつれにもつれる大混戦となった。

 

 そこから一歩抜け出したのは東レだった。3点ビハインドで迎えた中盤、荒木がフェイントにブロックに活躍し追い上げると、今季急成長を遂げたエース迫田がレフトから2本連続でスパイクを決める。その後も譲らずジュースに。粘る東レ、結局、第1セットは、終盤、荒木のサーブで押した東レがセットを先取する。

 

 第2セットはスタートからライトに川原を投入したが、なかなかリズムを作れないJT。一方の東レは絶好調。持ち前のレシーブ力を遺憾なく発揮し、キムを攻略、9-3とリードを広げる。木村、迫田だけでなく、センター荒木、宮田もスパイクを決めリズムをつかむと一気に突き放しにかかる。1セット目は3本サービスエースを奪われたが、2セット目以降は安定。荒木もしぶといブロックでワンタッチを奪うと、すかさず速攻に入り得点し、東レがセットを連取する。

 

サーブを放つ木村沙織

 第3セットに入っても、東レの勢いは止まらず。迫田がスパイクを決めると、木村は山本のブロードを1枚でシャットアウト。迫田が「誰にも負けたくない」と語る得意のセンターからのバックアタックを決めると、8-4と再び点差を広げる。JTはサーブでもミスが目立ち、東レの激しい勢いを止めることはできない。最後は力尽きたキムのスパイクがサイドラインを割り、熱戦にピリオド。その瞬間、東レの笑顔が弾けた。

 

 今季“3連覇”に挑んだ東レ。スローガンに掲げた“心”を込めたバレーで、芝田主将以下、一丸となり勝利をもぎ取った。

 

 センター荒木がイタリアリーグから復帰というプラスの要素はあったものの、ケガ人が多く、なかなかメンバーがそろわず不安定だったシーズン当初。しかし、迫田というニューヒロインが誕生。また、昨季新人賞を獲得しながら、ケガで長いリハビリ生活を過ごした宮田も、復帰。終盤で荒木がねんざするアクシデントもあったが、森や和田が見事にカバー。選手たちが“これだけは絶対に負けない”と胸を張るチームワークでピンチをチャンスに変え、試合を追うごとにチーム力が熟成。セミファイナルで、久光製薬、デンソーと劣勢をひっくり返して勝利したことで自信が確信に変わった。

 

 「チーム6人だけじゃない、一人一人の勝ちたい気持と心のこもったバレーで戦うことができました」と、激戦を振り返った荒木。

 

 これまでの連覇におごることなく、それまで以上に厳しい練習をしてきた。その努力が結実した勝利だった。「最後に最高のゲームができました!」と、菅野監督。新たなる伝説の誕生に、会場中からの祝福のコールがいつまでもいつまでも鳴り響いていた。­

 

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