清風高 さくらVOLLEY初優勝&近畿大会29大会ぶりの優勝でインターハイ本戦へ 山口誠監督は「ほんとうに日本一を目指したい」
- 高校生
- 2025.07.30
令和7年度全国高等学校総合体育大会男子バレーボール競技大会(男子)が7月28日(月)~8月1日(金)に松江市総合体育館、鹿島総合体育館(ともに島根)で行われている。スタメンの半数が1、2年生中心のチームながら、清風高(大阪)は3月の全国私立高等学校男女選手権大会(さくらVOLLEY)で初優勝。7月下旬に開催された近畿大会でも29大会ぶりの優勝と、勢いに乗って4年ぶりのインターハイ本戦へ乗り込む。インターハイ府予選を終えて語った、山口誠監督の思いとは
山口誠監督(清風高)
下級生中心のメンバーで
伸びしろは大
――昨年度の春高は3年生主体のチームでベスト8入り。メンバーがガラッと変わりましたが、3月のさくらVOLLEY、6月のインターハイ府予選で優勝しました
下級生とはいえ能力のある選手がたくさんいました。松本(凛虎/3年)もいいものを持っていますが、春高が終わって新人戦も近かったので、セッターは攻撃のリズムがとれる森田(陸/2年)でいって。そのときは石川(叶真/2年)がライトで入って、加藤(聡一郎/3年)がミドルブロッカーでプレーしていました。
ただ、西村(海司/1年)が入ってくる予定だったので、そうなると尾﨑(亮太/3年)、伊藤(匠太朗/2年)、西村のうち一人が外れてしまう。石川はサイズもあるし(190㎝)、ブロックも悪くない選手だったので、石川をミドルブロッカー、伊藤をライトにしました。西村と尾﨑で対角を組めると思っていた部分もあったので、そういったかたちでメンバーを決め始めました。
――さくらVOLLEY後のチームの状況はいかがでしたか?
いろいろなチームと練習試合をしていくなかで、なんとなく自分たちが今どこにいるのかを感じながら。まだ西村のバックアタックで合わないこともあったり、安定感がなかったりと、詰めていかないといけないところはあります。
これまで(インターハイ府予選を)勝ちきれなかったなかで今回はほんとうによく頑張ったと思いますが、全国でいちばんを目指そうと思うと、今の不安定さではそう長くは続かない。それぞれのチームが課題に対して強化している部分がたくさんあると思うので、一つ一つ詰めていきたいです。
――西村選手は昨年度の全国中学生選抜でエースとキャプテンを務めました。1年生とは思えないプレーが光ります
西村が中学1年生のときに清風中(のバレーボール部)が創部しました。中学生は伊藤先生(晋治監督)が教えて、自分はサポートする立場でしたが、当時から中学、高校で一緒にやっていました。
今回の(インターハイ府)予選もほんとうにいいところで決めていて、プレッシャーはあったと思いますが、十分エースとしての働きをしていました。だからこそ、もっと上を目指してほしいです。1年生だからといって遠慮することはないし、エースとしてチームに関わってほしい。逆に先輩たちはそこに甘えずに、彼を楽にできるように頑張ってほしいです。
――下級生中心とは思えないチームの完成度だと思いますが、山口監督はどう見ていますか?
まだまだだと思います。最後まで数的優位なバレーボールを追求しないといけませんし、両ミドルブロッカーを含めて3人(田原璃晟、石川、伊藤)がジャンプサーブを打っていて、それが安定して入るときは強いと思いますが、まだ安定感がありません。サーブ、サーブレシーブは課題として個人が取り組んできたことなので、さらに求めないといけません。
――本戦の目標はいかがでしょうか?
日本一を目指していきたいと、ほんとうに思っています。(インターハイに)行けた喜びはあのときで終わりで、次は全国で暴れるための準備をしていきたい。この1ヵ月と少しで、どこまで詰められるかが大事だと思います。
予選グループ戦は崇徳高(広島)にストレート勝ち。決勝トーナメント2回戦は高川学園高(山口)と対戦する(写真は西村海司)
取材/田中風太(編集部)
写真/編集部
■前回大会優勝の駿台学園が登場 男子2日目(7/30)決勝トーナメント1、2回戦全21試合を紹介【中国インターハイ2025】
■一ノ瀬漣&岩下将大(鎮西高)のダブルエースや最高到達点346㎝の柏﨑祐毅(星城高)ら今大会注目のスパイカー【中国インターハイバレーボール男子】
■身長194㎝、最高到達点344㎝の注目ルーキー田中洸は「伸びしろしかない選手」 田代博明監督(川内商工高)インタビュー
■さくらVOLLEY王者の清風高が4年ぶりのインターハイへ 前田凌吾ら教育実習生のサポートも力に